鹿部漁協 佐藤です。
促成昆布採苗用の母藻を採取し、次の日にその母藻を使用し採苗作業を行っております。
新聞紙に包んでおいた母藻を取り出し、再度、滅菌海水できれいに洗います。
あらかじめ、培養BOXからヒシャクで汲んでおいた滅菌海水にそのきれいにした母藻を浸漬します。
この状態で遊走子が放出されるのを待ちます。
順調にいけば、1回目は1時間弱くらいで必要数量の遊走子が確保されます。
遊走子の放出が鈍いときは、最大で、2時間程度まで待ちます。それ以上時間が経過すると最初に放出された遊走子の活動が鈍ってきますので、長く待てばよいとは限りません。
時間内に必要数量の遊走子が確認されたなら、ガーゼ等で遊走子液を濾過し昆布のネロ等を除去します。
濾過した遊走子液は、最初に滅菌海水を汲んだBOXに投入します。
遊走子液の入れる量については、遊走子の数により調整し、採苗器に濃く着生しないよう計算して投入します。
培養BOXに遊走子液を投入した後、静かに採苗器を設置いたします。
この状態で遊走子が糸に付着するのを待ちます。
室内を暗くし、一晩 静置します。 これで、採苗作業は終了となります。
採苗器にどのくらいの遊走子が付着したか確認できないので、所々にスライドガラスを設置し、成長を見守る事とします。
この記事を書いた人
鹿部漁協
鹿部漁業協同組合職員です。 組合では、漁業者が末永く漁業を営む事が出来るよう漁業資源の維持・拡大 並びに藻場造成等の事業に取り組んでおります。 その漁協の取組について、皆さんが普段あまり見ることのない作業風景など 皆さんに組合の仕事について知っていただきたいと思います。 組合事業の取組だけではなく前浜や漁協市場の状況についても、随時、皆さんにお届けしていきます。